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カーマママの園芸センター

「魅惑(みわく)の野性蘭」

山野草栽培の楽しみとは、山野・浜辺などに自生する草花の四季の移ろいを身近で鑑賞できるところにあります。また、栽培を続ける中で自然界の姿とは違った奥深い魅 力を発揮させられるのも楽しみのひとつです。

最近見られる野生蘭は多彩な形態の外国種や風変わりな園芸種も多く取り入れられて 種類の幅が広がり、より身近なものとなっています。

初心者から上級者まで幅広く楽しめる野生蘭栽培をお楽しみ下さい。

※店舗によって取り扱いの無い掲載商品もございますのでご了承下さい。



1 野性蘭の育て方

■野性蘭を育てるのは難しいのでは? と感じられる方も多いと思います。確かに、品種によって、特に野性蘭の女王といわれる「アツモリ草」のように、事前にしっかりとした知識を身につけていないと難しいものもありますが、「シラン」のように花壇や畑の隅にでも育てられる丈夫な蘭もあります。育てやすいか、育てにくいかというのは千差万別で、結局、環境(温度、湿度、日照、風通し)と深く関係するようです。

<用土>水はけや水もちのよいものが理想的です。水はけのよい土の基本は、鹿沼土と赤玉土の混合土です。応用範囲が広く多くの山野草に使えます。一方、品種によっては、水もちのよい、水ゴケ植えが適していたり、ケト土植えや荒木田植えが適しているものもあります。用土を混ぜたりするのが、面倒な方は、手軽な山野草用の土などを用いるとよいでしょう。
●ケト土植えは粘性で保水性が高いので、浅い容器に最適ですが、ケト土に、赤玉土、富士砂、細かく切った水ゴケなどを混ぜて通気性と排水性を高めておきます。
●荒木田植えは荒木田土で隙間なく植え、かん水で流出しないように表面にハイゴケ等を張り、木綿糸でぐるぐる巻きつけます。

<容器>植物と器の組み合わせは自由で決まりはありません。洒落た和物の食器を代用したり骨董ショップの器などはおしゃれですね。ただ鉢の底の中央部が盛り上がっていて、水がたまりやすい器、逆に底が真っ平らな器は水はけが悪くなるので避けましょう。また底穴が開いていない容器の場合は、穴を開けやすいものでないと使えませんので気をつけます。

■野性ランを育てるのは初めてという方のために、日本春蘭、サギソウを例として、簡単に完成する植え方のご説明をいたします。
スイレンなどの育て方
●日本春蘭の植え方

用意するもの
用土(硬質鹿沼土と中粒赤玉土を1対1)
鉢底ネット、鉢底石、ラン用鉢、水ゴケ(水につけて戻しておきます。)、日本春蘭。

細長いランはラン鉢に植えるのが一般的ですが、丈夫なランなので、水はけさえよければ、深鉢でも、半深鉢でもかまいません。
水替え
・鹿沼土と赤玉土を混ぜておきます。

硬質鹿沼土と赤玉土を、1対1の割合で混ぜておきます。これは基本の土となりますので、プラスアルファとして、腐葉土や、マグアンプKなどの肥料を混ぜておくのもよいでしょう。
すいれん鉢
・鉢底石を敷きます。

鉢底ネットを鉢穴に置いた後、鉢底石をおおよそ鉢の三分の一位までいれておきます。鉢底ネットは園芸用ネットを適当にカットしたものでも充分代用できます。
すいれん鉢
・根を鉢に入れます

植え込む前に、根を観察し、黒く変色していたり、皮だけになっている部分があったら鋭い刃物で切り取ります。悪い部分を切り取ってきれいな根をベンレート水和剤を薄めた液で消毒をしておきます。今回は傷みがなかったので、そのまま植え込みます。
すいれん鉢
・ 用土をいれていきます。

鉢に用土を入れていきます。この時に根元を持ち、根を振りながら、入れていくと、奥までうまく入れられます。最後に鉢の底をトントンと叩いておくと用土が下まで落ちていきます。
すいれん鉢
・水ごけを置いて完成です。

用土を入れ終わったら、最後に水ゴケを土の上に敷いておきます。
春蘭は野生ランのなかでは、病害虫発生の非常に少ない種類なので、薬剤散布はあまり必要ありません。

<管理のポイント>
午前中いっぱいに直射日光が当たる明るい場所におきます。日が弱いと葉が細く軟弱になり、花つきも悪くなります。冬は霜や強い氷結のない場所に置きます。
スイレンなどの育て方
●クマガイソウの植え方

用意するもの
用土(桐生砂と中粒赤玉土を1対1)、腐養土、水ゴケ(水につけて戻しておきます。)、 鉢底ネット、鉢底石、大鉢、クマガイソウ

地植えの場合は、常緑の庭木の下のややうす暗い、湿度の十分にある場合を選びます。鉢植えの場合は10号くらいの大鉢を用います。
水替え
・鉢底ネットを置きます。

鉢に、鉢底ネットを敷きます。

クマガイソウは、鉢植えにするなら、1年で地下茎がかなり伸び、芽が鉢の縁に当たってしまうので、出来るだけ大きい方が適しています。
すいれん鉢
・鉢底石を置きます。

鉢底石を鉢の三分の一くらいまで置きます。
すいれん鉢
・桐生砂と赤玉土を混ぜておきます。

桐生砂と赤玉土を1対1の割合で混ぜておきます。また今回は、プラスアルファとして、腐葉土と植付け用肥料としてマグアンプKをひとつかみ(30g)程度、加えました。

すいれん鉢
・鉢に用土を入れ、クマガイソウを植えます。

鉢に混ぜておいた用土を鉢の三分の二程度入れて、クマガイソウの地下茎(ちかけい)を上にして置きます。

すいれん鉢
・残りの用土を加えます。

残りの用土を、地下茎(ちかけい)が深さ5センチ〜10センチくらい埋まるくらいにかぶせていきます。

<管理のポイント>
鉢は朝の光が1時間程度当たり、湿度の十分ある通風の少ない場所におきます。できれば雨に当てないようにします。また春と秋に油かすや骨粉等を十分に与えます。
スイレンなどの育て方
●サギソウの球の植え方

用意するもの
水ゴケ(水につけて戻しておきます。)、 鉢底ネット、鉢底石、小鉢、サギソウの球

水もちのよい用土なら、なんでも構わないのですが、普通は水ゴケにします。また平鉢に群生させても、小鉢に少しだけ咲かせても素敵です。
水替え
・鉢底石を敷きます。

鉢に、鉢底ネットを敷き、鉢底石を一列入れます。
今回は自然の溶岩石、趣のある温草石の鉢を使ってみました。もちろん普通の小鉢でも充分だと思います。

温草石は、やがて苔が生え、時代を思わせる趣がでてきます。また揚水力が抜群で、石の下部を水に浸しておくと、真夏でも植物が枯れにくくなります。
すいれん鉢
・サギソウの球を置きます。

水ゴケを固めに詰めた上にサギソウの球をおきます。
すいれん鉢
・水ゴケを覆います。

球を置いた上に1センチ厚さほどに水ゴケを覆います。

<管理のポイント>
十分な日光が得られる場所に置きます。冬は霜の当たらないように注意します。成長期は1日1回たっぷりとかん水します。水切れをしないように注意します。

葉裏が黒くなる病気が発生しますが、完全には防ぎきれないようです。ですが置き場所が適切だと、ほとんど目立たないぐらいに防止できます。


野性蘭の種類と特徴
スイレン
●アツモリ草(左)とクマガイ草(右)

ラン科アツモリソウ属
開花4〜5月
草丈15〜30センチ
源平合戦の源氏方、熊谷直実、平家方、平敦盛にちなんで、名付けられ日本全国の雑木林に自生しているのが見られます。なかでもアツモリソウは趣味家がとりこになる野生蘭の王者と言われます。
用土:クマガイソウは、鉢植えよりも地植えの方が、栽培しやすいといわれます。鉢植えの場合は、赤玉土と桐生砂の用土で砂植えにします。アツモリソウは荒木田土植え(田のベタベタした土)が繁殖率がよいです。
管理:冬の凍結や真夏の強い日差しは避け、湿度の十分ある場所で管理してください。

シペラス
●シラン

ラン科シラン属
多年草
開花5〜6月
草丈20〜40センチ
名称は紫蘭の意、原種の花色に由来してます。
用土:最も丈夫なランです。用土をあまり選びませんが肥沃な培養度土を用いると地植えでも、鉢植えでも良く育ちます。
管理:エビネと異なり、日当たりのよい場所で管理します。

ハス
●エビネ類

ラン科エビネ属
多年草
開花:4月〜7月
草丈30〜60センチ
長く連なる芋(地下茎)を海老の背に見立ててこの名があります。 種類の多さと多彩な容姿が人気の品種です。花期は種類によって異なり、夏咲き、春咲きなどがあります。

用土:砂植えよりも、荒木田土を山型にもりあげて植えた方がよく育ちます。
管理:夏咲き種の一部は冬の寒さには弱く、直射日光のあまり当たらない場所で、水切れをおこさないように管理してください。

八重咲茶碗蓮
●サギ草

ラン科サギソウ属
多年草
開花:7〜9月
草丈:15〜20センチ
白鷺が翼を広げた姿を思い浮かべる観賞価値の高い野生ランの代表品種です。 花期は産地等により異なります。

用土:水もちのよい用土ならなんでも構いませんが、普通は水ゴケを用います。
管理:十分な日光が得られる場所に置きます。冬の霜には気をつけます。

ボタンウキクサウォーターレタス
●ウチョウラン

ラン科ウチョウラン属
多年草
開花:5月〜7月
草丈:8〜15センチ
羽根を広げた蝶のような可愛らしい花を咲かせます。栽培も容易な人気種です。花期は産地等で差があります。

用土:風通しがよく、半日は日が当たる場所におき、水のやりすぎに注意してください。
管理:通風がよく日光も得られる場所が適しています。できれば雨に当たらない場所がよいです。

ホテイアオイ
●トキ草

ラン科トキソウ属
多年草
開花:5月〜6月
草丈:15〜20センチ
湿地性ランの代表種であり初心者からベテランの方まで幅広く人気があります。

用土:湿地性のランなので水もちのよい植え方をすれば、特に用土は選びません。固めに詰めた水ゴケなどが適しています。
管理:1年中ぜったいに水切れをさせることのないように注意します。

ホテイアオイ
●日本春蘭

ラン科シュンラン属
多年草
開花:2月〜4月
草丈:15〜30センチ
日本全国の里山で自生しているのが見られる蘭です。春に開花することから春蘭の名があります。

用土:細長いラン鉢に砂植え等、水はけの良い土を使い根腐れ等に注意します。
管理:半日は日が当たる場所で管理し、冬は霜や氷結に注意します。

ホテイアオイ
●セッコク

ラン科セッコク属
多年草 養生ラン
開花:5月〜6月
草丈:10〜20センチ
やや大きめの淡桃色の花が咲き甘い芳香を漂わせます。つやのある葉とも対比して、野生ランとしては鑑賞価値の高い種類です。

用土:養生ランなので、ヘゴ、杉皮等にビニールひもで縛りつけて養生させるか水ゴケを山形に盛り上げて植えます。
管理:風通しがよく半日は日の当たる場所に置き、水のやりすぎに注意してください。
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